何が起きたか
すべての神々に捧げられた神殿パンテオンは、113年頃から125年頃にかけて現在の姿に再建され、工事は皇帝ハドリアヌスのもとで完成した。円堂には直径約43メートルの無筋コンクリート製ドームが架けられ、頂部の円形の開口部「オクルス」から光が差し込む。
背景
最初のパンテオンはアウグストゥスの盟友マルクス・アグリッパが前27年から前25年にかけて建設し、のちに火災で失われた。ハドリアヌスの再建はアグリッパの元の献辞をそのまま正面に残したため、ファサードには今もハドリアヌスではなくアグリッパの名が刻まれている。
影響
このドームは、これまでに造られた無筋コンクリート製ドームとして今なお世界最大である。609年に教会として聖別されたことで、大半のローマ神殿をおそった荒廃を免れてほぼ完全な姿で現存し、その形はルネサンスから近代の議事堂に至るまでドーム建築の手本となった。