概要
ジェノヴァ共和国は、十字軍が始まる1099年ごろに市民が結成したコムーネ(自治都市)から発展した。リグーリアの細長い海岸を本拠に、船と交易と金融によって生きる都市として栄え、ヴェネツィア、ピサと並ぶイタリアの代表的な海洋共和国となった。
役割
1284年のメロリアの海戦でピサを破り、ヴェネツィアとは百年以上にわたり戦いを重ねたが、キオッジャ戦争(1378年–1381年)で覇権への挑戦は潰えた。商人たちはクリミアのカッファ、エーゲ海のキオス、コンスタンティノープル脇のペラなど、地中海と黒海に植民地と商館の網を築いた。1407年創設のサン・ジョルジョ銀行はヨーロッパ最古級の銀行で、国家の債務を管理し、植民地の統治まで担った。1528年のアンドレア・ドーリアによる憲法改革以降はスペイン・ハプスブルク家と結び、ジェノヴァの銀行家はスペイン王室の財政を支え続け、この時代は「ジェノヴァ人の世紀」とも呼ばれる。クリストファー・コロンブスは1451年にジェノヴァに生まれたが、彼を有名にした航海はスペイン王室の後援によるものだった。
その後
反乱を抑えきれなかったコルシカ島を1768年にフランスへ売却するなど衰退が進み、1797年、ナポレオンの侵攻で旧共和国は消滅してリグーリア共和国に置き換えられ、1815年のウィーン会議でサルデーニャ王国に併合された。旧市街には銀行家たちの館が今も立ち並ぶ。のちにリソルジメントの精神的支柱となるジュゼッペ・マッツィーニも、1805年にこの町に生まれている。