概要
スエズ運河会社(正式には万国スエズ海洋運河会社)は、エジプト副王サイードが与えた99年間の利権のもとで運河を建設・運営するため、1858年にフェルディナン・ド・レセップスが設立した。本社はパリに置かれ、当初はフランスの民間投資家と並んでエジプトも大量の株式を保有していた。
役割
会社は1859年から1869年にかけて運河を建設した。1875年、債務に苦しむ副王(ヘディーヴ)イスマーイールがエジプトの持ち株をイギリス政府に売却すると、イギリスは筆頭株主となり、この水路に対する英仏の支配が固まった。1888年のコンスタンティノープル条約は、戦時・平時を問わず運河をすべての国の船舶に開放すると定めた。会社が莫大な通航料収入を上げる一方、エジプトが受け取る利益は限られたままで、これはナショナリストの積年の不満となった。
その後
1956年7月26日、ナセル大統領が会社を国有化し、スエズ危機の引き金となった。株主には1958年の協定にもとづき補償が行われた。以後、運河はエジプトのスエズ運河庁が運営し、フランスの会社自体はエジプト国外で投資会社として存続した。