何が起きたか

1896年4月6日から15日、アテネで最初の近代オリンピック競技大会が開かれた。会場は篤志家ゲオルギオス・アヴェロフの資金によって白大理石で再建されたパナシナイコ競技場で、集計によって差はあるものの約14か国から約240人の選手(全員男性)が参加し、9競技43種目が行われた。感動の頂点は、マラトンの故事にちなんでこの大会のために創設された新競技マラソンであり、水運び人夫のギリシア人スピリドン・ルイスが優勝して国民的英雄となった。トラック種目ではアメリカの大学生選手たちが席巻し、近代最初のオリンピック優勝者となったのは三段跳のアメリカ人ジェームズ・コノリーだった。

背景

大会は、ピエール・ド・クーベルタンが1894年に創設した国際オリンピック委員会(IOC)が組織し、ギリシア人ディミトリオス・ヴィケラスが初代IOC会長を務めた。古代の競技会からおよそ1500年ぶりの復活である。国民的復興のさなかにあって古典遺産の継承を掲げるギリシアにとってアテネは自然な開催地だったが、財政危機のなか政府は当初、開催に消極的だった。

影響

この大会によって近代オリンピック運動は制度として定着し、1900年のパリ大会が続いた。アテネは2004年に再びオリンピックを開催している。1896年のマラソンはこの種目を世界のスポーツに根付かせたが、標準距離が確定するのは後年(1908年と1921年とされる)のことである。