人物

サッポーは前630年頃から前570年頃(年代はいずれも推定)に生きた、レスボス島ミュティレネの抒情詩人である。古代屈指の抒情詩人と評され、後世の伝承によれば、プラトンは彼女を第十のムーサと呼んだという。生涯について確かなことはほとんどなく、結婚、娘クレイス、シチリアへの亡命、レウカスの断崖からの伝説的な投身といった後世の伝記的伝承は、事実と創作が入り混じっている。

何をしたか

サッポーはアイオリス方言のギリシア語で、竪琴に合わせてうたう歌を作った。婚礼の歌や讃歌、そして何よりも愛と憧れをうたう極めて個人的な詩で、その多くは女性たちに宛てられている。この結びつきから、彼女の名に由来するサッフィック、そしてレスボス島に由来するレズビアンという語の現代的な意味が生まれた。古代には9巻の詩集があったと伝えられるが、完全な形で残るのは一篇(アプロディテへの頌歌)のみで、あとは断片が伝わるだけである。断片の一部は、2004年や2014年という近年になってエジプトのパピルスから発見された。

後世への影響

サッポーは古代を通じて称賛され、批評家に引用され、カトゥルスやホラティウスに模倣された。個人的な抒情詩の祖のひとりであり、女性の文筆の象徴として、また現代ではレズビアンのアイデンティティの象徴として位置づけられている。