概要
ボッティチェッリは1484年頃から1486年頃にこの絵を描いた。注文主はメディチ家の一員とみられる。当時としては珍しく、板ではなくカンヴァスにテンペラで描かれている。
特徴
海から生まれたばかりのヴィーナスが貝殻に乗って岸へ漂い、ニンフと絡み合う風の神ゼピュロスが息を吹きかけ、春の女神ホーラが花模様のマントを広げて待つ。厳密な解剖学よりも流れる線と優美を重んじる画風で、女神の姿勢は古代のヴィーナス像を踏まえている。
歴史と影響
ルネサンス期における最初期の大画面の神話的裸体画の一つであり、長い不遇の後、19世紀のボッティチェッリ再評価によって世界で最もよく知られた絵画の一つとなった。19世紀以来ウフィツィ美術館に展示されている。