概要
葛飾北斎による多色摺の木版画で、連作「冨嶽三十六景」の第1図として1831年頃に刊行された。爪のように砕ける波頭を持つ巨大な波が3隻の運搬船に崩れかかろうとし、遠景には小さく静かな富士山が据えられている。
特徴
画面を支配する深い青は、当時輸入されたばかりの顔料プルシアンブルーによるものである。この図は数千枚が摺られ、その多くが今も世界各地の美術館に現存する。同じ連作には、赤富士として知られる「凱風快晴」という名高い図もある。
歴史と影響
日本美術で最も広く認知された作品であり、ジャポニスムの時代の西洋の画家や作曲家に強い影響を与えた。モネやゴッホは日本の版画を愛好し、ドビュッシーの交響詩「海」の初版譜の表紙にはこの波を基にした図版が用いられた。