人物

ジェセルは第3王朝の王で、在位は前2670年頃〜前2650年頃である。同時代に用いられた王名はネチェリケトで、ジェセルという名は後世の史料に由来する。その治世は、古王国時代の大建設と中央集権的な行政の幕開けを画する。

何をしたか

サッカラに階段ピラミッドを築かせた。重臣イムヘテプの功績とされるこの建造物は、6段のマスタバを積み上げたエジプト最初のピラミッドで、世界でも最古級の記念碑的石造建築である。ピラミッドは、セド祭の祭場をはじめとする中庭や祠堂を備えた広大な囲壁の中に立ち、石造で実現された完全な王の複合施設をなしていた。

後世への影響

階段ピラミッドの形式は第4王朝の真正ピラミッドへと直結し、サッカラはその後何世紀にもわたって王家の墓域であり続けた。2000年以上のちのプトレマイオス朝時代に刻まれた飢餓碑文は、ジェセルがクヌム神の助けを得て7年の飢饉を終わらせたという物語を伝えるが、これはあくまで後世の伝説である。