人物
フェルドウスィーは940年頃、ホラーサーン地方のトゥースに生まれた。イスラーム以前の伝統を守り伝えた在地の地主層(デフカーン)の出身である。1020年頃に没した。
何をしたか
約30年を費やして『シャー・ナーメ』(王書)を編み、1010年頃に完成させた。天地創造からアラブによる征服までのイランの神話と歴史を約5万対句で語る大作で、先行する散文の王書やササン朝の王書の伝統を素材とした。詩人は意図的にペルシア語の語彙を選び、この詩は新ペルシア語の礎石となった。ロスタムとソフラーブの悲劇や、鍛冶屋カーヴェが暴君ザッハークに対して起こした反乱は、とりわけ名高い挿話である。
後世への影響
『シャー・ナーメ』は国境と時代を越えて、イランのアイデンティティの中心にあり続けている。ガズナ朝のスルターン・マフムードが報酬を出し惜しみ、悔いたときには手遅れだったという話は、愛されてきた伝説である。生誕千年は国際的に記念され、トゥースの墓廟は1934年に国家的記念碑として再建された。