人物
松尾芭蕉は、当時「俳諧」と呼ばれた俳句を高い芸術にまで高めた俳人である。伊賀(現在の三重県)に生まれ、若い主君に仕えたのち、江戸で詩を生涯の道とした。庵に植えた芭蕉の木から俳号を取った。
何をしたか
散文と句を融合させた紀行文を残した。その最高峰『おくのほそ道』は、1689年に約2400キロ、5か月にわたって北日本を旅した記録で、1702年に刊行された。「古池や蛙飛びこむ水の音」の句は、史上最も有名な俳句である。理想としたのは「さび」(枯れた静けさ)、「かるみ」(軽み)、そして日常の中の詩情だった。1694年、旅の途上、大坂で没した。
後世への影響
芭蕉はあらゆる俳句が比べられる基準であり続けている。その旅の道筋は、今日も俳人たちの巡礼の道である。