概要
エメラルド仏は、瞑想する仏陀を表した仏像で、一般にヒスイ輝石とされる緑色の石から彫られており、エメラルドという名は石の種類ではなく色に由来する。様式の研究から15世紀頃の作と考えられ、古代のインドやスリランカに起源を求める話はあくまで伝説とされる。
特徴
像は瞑想の姿勢で坐る仏陀を表し、その名声に比べて高さ約66センチと小さい。暑季、雨季、涼季に対応する3種類の黄金の衣のいずれかをまとい、国王自らが年に3回、衣替えの儀式を執り行う。
歴史と影響
年代記には、1434年にチエンラーイで落雷により仏塔が裂け、漆喰の下からこの像が現れたと記される。像はその後ラムパーンを経てチェンマイへ移り、1552年にセーターティラート王によってラオスへ運ばれ、ビエンチャンに2世紀余りとどまった。1778年、のちにラーマ1世として即位する将軍がこれを奪還し、1784年に王室の仏堂ワット・プラケオに安置されて以来、タイ国家の守護仏として崇敬されている。