概要
タイ系諸族の王国よりはるか以前、現在のタイには東南アジア最古級の青銅器文化が存在した。東北部(ウドーンターニー周辺)のバーンチエンでは前1000年よりずっと前から集落が営まれ、青銅器は前1500年頃からとされる。この年代は長く論争の的で、初期にはさらに数千年さかのぼらせる説もあったが、のちに修正された。彩文土器で名高いこの遺跡は、1992年に世界遺産に登録された。
主な動き
モン語系で上座部仏教のドヴァーラヴァティー文化は、6〜11世紀にチャオプラヤー川流域で栄え、環濠都市を残した。ナコーンパトムはその中心地のひとつである。半島部の南部は、海上帝国シュリーヴィジャヤ(およそ7〜13世紀)の勢力圏にあった。クメール帝国(アンコール)は10世紀頃から13世紀頃まで中部・東北部の大半を支配し、ピマーイなどに寺院群を築いた。ロッブリーは地域の主要な中心地であった。その間、タイ系諸族は現在の中国南部から何世紀もかけて南西へと移住し、河谷に定住して「ムアン」と呼ばれる地方の首長国を形成していった。
終わりと移行
13世紀、アンコールの支配力が後退すると、タイ系の首長たちは独立の王国を建てた。スコータイ(伝承では1238年)と、1296年に都チェンマイが築かれたラーンナーである。ここにタイ系諸国家の時代が開かれた。