概要
莫高窟は、甘粛省敦煌の近郊、シルクロードが通るゴビ砂漠の縁の断崖に掘られた仏教石窟寺院群である。伝えられるところでは366年に僧の楽僔が最初の窟を開き、以後、北朝、隋、唐、五代、宋、西夏、元の各時代を通じて約千年、14世紀まで造営が続いた。
特徴
現存する窟は約735を数え、内部には約4万5000平方メートルの壁画と2000体を超える彩色塑像が残る。約千年に及ぶ造営のうち、芸術的な頂点をなすのは唐代である。
歴史と影響
1900年、道士の王円籙が封印されていた蔵経洞(第17窟)を発見し、中からは868年の紀年をもつ世界最古の年記入り印刷本「金剛経」を含む数万点の写本や絵画が見つかった。遺物の多くはスタインやペリオら外国の探検隊に買い取られ、現在は世界各地の博物館に分蔵されている。1987年、UNESCOの世界遺産に登録された。