概要
上着は黒か濃紺の毛織で、シングル、前は五つから七つの金属ボタン、襟はホックで留める立襟である。襟の内側には白いプラスチックの襟カラーを入れ、別に洗う。学校や学年は襟章で示し、ズボンは共布で、折り目は必須ではない。中に白いシャツか丸首の肌着を着るだけで、流行で変わる部分がない。
着方と特徴
襟のホックまで含めて上まで留める――この一点が、学ランをめぐる議論のほとんどを生む。卒業の日に好意を持つ相手から求められるのは上から二番目のボタンで、心臓の上に来るからである。学校が規則で扱わざるを得なくなるほど強い慣習になった。前を開ける、襟カラーを抜く、というのが定番の小さな反抗で、意図どおりに読まれる。
歴史
明治期に日本は軍、次いで学校に洋式の制服を採り、一八八六年に東京帝国大学が学生に詰襟を着せ、中学校が十年のうちに続いた。名は「学」に、オランダひいては西洋を指す古語「ラン」を継いだものである。一九八〇年代以降ブレザーが全国のおよそ半分を取り、学ランは既定ではなく伝統として選ばれる側に回った。