概要

一枚布で、多くは菱形か角を丸めた方形。上の角を落として首紐を、左右の角に腰紐を付ける。背中がないのが要点で、中国医学が温めよという腹を覆い、夏の暑さでは背を空けておく。大人のものは絹で、蓮、魚、子どもなどを繍い、腹の位置に薬草を入れる小袋を付けることもあった。

着方と特徴

首紐を頭から通し、腰紐を背で交差させて前か横で結び、肌に直接当てて上着の下に着る。きつく締めるものではない――体を成形するのではなく腹の上に平らに置くもので、しばしば比較されるコルセットとの違いはそこにある。乳幼児は夏にこれ一枚で過ごすことが多く、今生きている人の多くが見たのはその用い方である。

歴史

胸腹を覆う布は宋やそれ以前にも別の名で遡れるが、肚兜そのものは明清の下着で、女性、子ども、しばしば男性も用いた。民国期の都市では西洋の下着に置き換わり、まず農村へ、次いで乳児へと退いた。表着として二度戻っている――中国の舞台の上と、一九九〇年代から二〇〇〇年代の流行のなかにである。この語が今では下着ではなく装いとして読まれるのはそのためである。