概要

トガは染めないウールの一枚の大きな布で、ほぼ半円形をなし、トゥニカの上に丁寧な襞をとって整える。動きにくく仕事には不向きで、公の場や儀礼の装いとして、自由なローマ市民の印として着られ、外国人や奴隷には禁じられた。

着方と特徴

縫うのではなく巻いて着る。一端を前に垂らし、大部分を左肩から右腋の下を通してふたたび左肩へ回し、右腕を自由に残し、前に襞のふところ(シヌス)を作る。着崩れぬよう、ゆっくりと威厳ある身のこなしを要した。

歴史

縁の形が意味を担った——政務官や自由生まれの少年の紫縁のトガ・プラエテクスタ、成人に際して着る無地のトガ・ウィリリス、選挙候補者が白く晒したトガ・カンディダ。ローマ人にすら煩わしく、帝政期には日常から退いたが、儀礼の装いとして残った。