概要

指を分けるのが眼目である。下駄や草履の鼻緒は親指と人差し指のあいだを通るから、普通の靴下では下に履けない。足袋は伸びない織物を裁って作る。ふだんは木綿、礼装には絹。伸びで合わせるのではなく型で合わせ、足首の後ろに並ぶ小さなこはぜを、受けの糸に下から掛けて閉じる。白は礼装、紺や黒はふだん、底は別裁ちの厚い生地である。

着方と特徴

こはぜを開いた状態で足を入れ、背を引き寄せて下から順に掛ける。寸法の合った一足は甲に皺が寄らない。礼装の善し悪しはそこで見られる。屋内でも外でも履物と合わせ、畳の上では足袋だけで歩く。外仕事用の地下足袋は同じ指分けの形にゴム底を付けたもので、今も鳶や庭師の標準である。

歴史

指を分けた履物は鼻緒の履物に従うもので、どちらも江戸より古い。しかし、こはぜで留めて身に沿う足袋は江戸の形である。古くは紐で結んでおり、こはぜは足袋を安くした木綿の流通とともに現れた。木綿の足袋は町の家の普通の買い物になり、その商いは今も幅で売る専門店を残した。地下足袋は二十世紀初めに作られ、この形が着物の下だけでなく建築現場でも見慣れている理由である。